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乾燥野菜のカスタム加工|粒度・形状・ブレンド対応ガイド

目次

この記事でわかること

  • 乾燥野菜のカスタム加工で対応できる仕様の種類
  • 粒度(メッシュ)指定の考え方と用途別の選び方
  • 形状加工(ダイスカット・スライス・フレーク等)の使い分け
  • オリジナルブレンド配合の設計手順
  • 試作から量産までの具体的なスケジュール

「市販の乾燥野菜では、うちの商品にぴったり合う仕様がない」

商品開発の担当者なら、一度はこう感じたことがあるのではないでしょうか。スープに入れる乾燥野菜の粒度がもう少し細かければ溶けやすいのに、ふりかけ用にはもっと細かいフレーク状がほしい、5種類の野菜を特定の比率でブレンドしたい……。

既製品では叶わないこうした要望に応えるのが、カスタム加工です。

Agritureは京都の自社工場で乾燥野菜の受託加工を手がけており、粒度調整・形状加工・ブレンド配合まで柔軟に対応しています。この記事では、カスタム加工でどんなことができるのか、仕様を決めるときに何を考えればいいのかを具体的にお伝えします。

乾燥野菜のカスタム加工で対応できること

加工タイプの全体像

まず、カスタム加工の全体像を把握しておきましょう。対応できる加工の種類は、大きく分けて4つあります。

加工タイプ 内容 主な用途例
粒度調整 パウダー〜粗挽きまでメッシュ指定 スープ、ドレッシング、サプリメント
形状加工 ダイスカット、スライス、フレーク等 即席麺の具材、ふりかけ、ミックス野菜
ブレンド配合 複数素材を指定比率で混合 オリジナルスープベース、野菜ミックス
特殊加工 ローストや焙煎処理、コーティング等 香ばしさを付与したスナック素材

これらを組み合わせることもできます。たとえば「にんじんを5mm角のダイスカットにして、ほうれん草パウダーと3:1でブレンド」といった複合的な仕様にも対応可能です。

既製品とカスタム品の違い

「既製品を買ったほうが安いのでは?」という疑問はごもっとも。ただ、カスタム加工には既製品にない明確なメリットがあります。

比較項目 既製品 カスタム加工品
粒度・形状 決まった規格のみ 自由に指定可能
ブレンド比率 固定配合 用途に合わせて設計
ロット管理 複数メーカー混在の場合あり 一元管理でトレーサビリティ確保
最低発注量 少量購入可 最低ロットの制約あり
単価 比較的安い やや高いが差別化に直結

商品の差別化を図りたいなら、カスタム加工は有力な選択肢。自社商品だけのオリジナル素材を持てることは、競合との差別化に直結します。

粒度(メッシュ)指定の考え方と用途別ガイド

メッシュサイズの基本知識

粒度はメッシュ(mesh)という単位で表します。1インチ(25.4mm)あたりの網目の数のことで、数字が大きいほど粒が細かくなります。

メッシュ 粒子サイズ目安 質感のイメージ 代表的な用途
10-20メッシュ 0.85-2.0mm 粗挽き・ゴロゴロ感 ミネストローネの具、ピラフ
20-40メッシュ 0.43-0.85mm ざらつきあり ふりかけ、ドライカレー
40-80メッシュ 0.18-0.43mm きめ細かい スープパウダー、ソース
80-150メッシュ 0.1-0.18mm 非常に細かい タブレット原料、錠剤コーティング
200メッシュ以上 0.075mm以下 超微粉末 サプリメント、化粧品原料

正直なところ、メッシュの数字だけ見てもイメージしにくいですよね。Agritureでは、サンプルを複数の粒度で作成してお送りすることができます。実際に触って、溶かして、試食して判断していただくのが一番確実です。

用途別の推奨粒度

「この商品にはどの粒度がベスト?」という質問をよくいただきます。用途別の目安をまとめました。

用途 推奨メッシュ ポイント
インスタントスープ 40-80 お湯で素早く戻る粒度
ふりかけ・調味料 20-40 食感を残しつつ混ざりやすい
スムージー用 80-150 ザラつきなく溶ける
製菓(クッキー等) 40-60 生地に均一に分散
ベビーフード 100以上 なめらかな舌触り
サプリメント原料 150-200 カプセル充填に適した粒度

粒度指定時の注意点

粒度を細かくすればするほど、加工コストが上がります。また、超微粉末にすると野菜の風味が飛びやすくなるというトレードオフも。「細ければいい」というわけではないので、最終製品での使用感を基準に判断してください。

もう1つ大事なのが、粒度分布の指定。「80メッシュパス」と指定した場合、80メッシュの篩を通過した粒子という意味ですが、実際には粒度にばらつきがあります。D50(中央粒径)やD90(90%通過粒径)で規格を決めると、より精度の高い仕様になりますよ。

形状加工の種類と商品設計への活かし方

ダイスカット(角切り)

最も需要が多い形状加工です。サイズは3mm角から15mm角まで対応可能。

  • 3-5mm角: 即席スープ・リゾットの具材に最適。お湯で素早く戻る
  • 8-10mm角: カップ麺の具材サイズ。見た目の存在感がある
  • 12-15mm角: 煮込み料理やカレーの具材向け。しっかりした食感

スライス(薄切り)

れんこん、ごぼう、しょうがなどの根菜類に適した形状。厚みは1mm〜5mmで指定できます。乾燥チップスとしてそのまま食べる用途にも使われています。

フレーク(薄片状)

ほうれん草やキャベツなどの葉物野菜を薄片状に加工したもの。ふりかけやお茶漬けの素、スープのトッピングとして人気があります。

パウダー以外の特殊形状

最近増えているのが、以下のような特殊なリクエストです。

形状 特徴 用途例
クラッシュ(不定形) 手割りのような自然な形 グラノーラ、トレイルミックス
ロングカット(千切り) 5-10cm程度の長さ ラーメンのトッピング
球状(ボール) 丸く成形 デコレーション用

形状によって戻し時間や食感が大きく変わるので、試作段階で最終製品での使用テストを必ず行ってください。

オリジナルブレンド配合の設計手順

ブレンド設計の5ステップ

複数の乾燥野菜を組み合わせてオリジナルの配合を作る場合、以下の手順で進めるのがスムーズです。

ステップ 内容 所要期間
1. コンセプト共有 最終製品の用途・ターゲット・味のイメージをヒアリング 1-2日
2. 素材選定 使用する野菜の種類と産地を決定 3-5日
3. 配合試作 3〜5パターンの配合比率でサンプル作成 1-2週間
4. 評価・調整 試食評価をもとに配合を微調整 1-2週間
5. 量産規格確定 最終配合比率・品質規格を文書化 3-5日

ここで大切なのが、ステップ1のコンセプト共有。「野菜スープ用のブレンド」という依頼だけでは幅が広すぎて、的を射たサンプルが作れません。「和風だしベースのスープに合う野菜ブレンドで、彩りにこだわりたい」くらいまで具体的にしていただけると、初回の試作精度がぐっと上がります。

ブレンド配合で考慮すべき4つの要素

1. 戻し時間の統一
野菜の種類によって戻し時間が違います。にんじんは戻りが遅く、ほうれん草は早い。同じブレンドに入れる場合、粒度やカットサイズで戻し時間を揃える工夫が必要です。

2. 色味のバランス
赤(にんじん・トマト)、緑(ほうれん草・ブロッコリー)、黄(かぼちゃ・コーン)、白(大根・たまねぎ)の配色バランスは、見た目の印象を大きく左右します。

3. 風味の相性
甘みの強い野菜(かぼちゃ・にんじん)と苦みのある野菜(ゴーヤ・ケール)の組み合わせには注意が必要。配合比率を間違えると味のバランスが崩れます。

4. コストバランス
高単価の素材(フリーズドライいちご等)と低単価の素材(キャベツ等)の比率で、原料コストが大きく変わります。予算を先に共有していただけると、現実的な配合提案ができます。

試作から量産までのスケジュールと費用感

一般的なスケジュール

フェーズ 内容 期間 費用目安
試作(初回) サンプル3パターン作成 2-3週間 3万〜5万円
試作(修正) フィードバック反映・再サンプル 1-2週間 1万〜3万円
規格書作成 原料規格書・品質基準の文書化 1週間 含む
初回量産 100kg〜の初回ロット製造 2-4週間 個別見積
継続量産 定期発注による安定供給 都度2-3週間 個別見積

試作費用については、量産につながる場合は初回の試作費を量産価格に充当するケースもあります。まずはご相談ください。

最低ロットの目安

加工内容 最低ロット 備考
粒度調整のみ 10kg〜 既存原料の粉砕
形状加工(カット) 30kg〜 生鮮原料からの場合は50kg〜
ブレンド配合 20kg〜 素材数が多いほどロットも増加
特殊加工(焙煎等) 50kg〜 設備の立ち上げコストが発生

小ロットでの試作から始めて、販売状況に応じて段階的にロットを拡大していくのが一般的な流れです。

まとめ

乾燥野菜のカスタム加工は、商品の差別化と品質向上に直結する重要な工程です。

  • 粒度調整: 用途に合わせてメッシュサイズを指定。細かさと風味のバランスが大事
  • 形状加工: ダイスカット・スライス・フレーク等、最終製品の使用シーンに合わせて選択
  • ブレンド配合: 戻し時間・色味・風味・コストの4要素を考慮して設計
  • 試作は小ロットから: 10kgから試作可能。実際の使用テストで仕様を確定させる

Agritureでは、「こんな仕様の乾燥野菜がほしい」という漠然としたご相談からでも対応しています。京都の自社工場で一貫製造しているからこそ、細かな仕様調整にも柔軟に対応できます。

まずはお気軽にお問い合わせください。サンプルの作成から始めましょう。

よくある質問

Q1: カスタム加工の依頼から納品まで、最短でどれくらいかかりますか?

既存の原料在庫がある場合、粒度調整のみであれば最短2週間での納品が可能です。形状加工やブレンド配合を含む場合は、試作・確認を経て4〜6週間が目安です。

Q2: 他社で製造した乾燥野菜の二次加工(粉砕やブレンド)も対応できますか?

対応可能です。お持ち込みの原料を粉砕・ブレンドする受託加工も受け付けています。ただし、品質確認のため事前にサンプルの分析を行わせていただきます。

Q3: 季節によって手に入らない野菜はありますか?

乾燥野菜は長期保存が可能なため、通年での供給が基本です。ただし、旬の時期に原料を確保して乾燥加工するため、年間の使用予測を事前に共有していただけると安定供給がしやすくなります。

Q4: オーガニック原料でのカスタム加工は可能ですか?

オーガニック(有機JAS認証)原料でのカスタム加工にも対応しています。有機原料は調達量が限られるため、通常より1〜2週間長くリードタイムをいただく場合があります。

Q5: ブレンド配合のレシピは秘密保持されますか?

お客様ごとのブレンド配合は厳格に機密管理しています。ご希望があれば、秘密保持契約(NDA)を締結したうえで開発を進めます。配合情報が他社に漏れることはありません。

Q6: 食品表示ラベルの原材料名の記載について相談できますか?

乾燥野菜原料の原材料名の表記方法や、アレルゲン表示についてもアドバイスが可能です。ただし、最終的な食品表示は製造者の責任となりますので、専門機関への確認もあわせておすすめします。

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この記事を書いた人

小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO

株式会社Agriture CEO/乾燥野菜やドライフルーツを中心とした受託加工・OEM事業。京都府内の農家と連携し、規格外野菜の活用や6次産業化支援を通じて、「持続可能な食の流通」を追求している。製造現場での豊富な実体験を活かし、商品企画から試作、小ロット対応、パッケージ設計、販路開拓支援まで、OEMを検討するすべての事業者に伴走するサポートを提供。

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