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キャベツが3月下旬も149円/kg高止まり——春野菜の価格不安定が続くなか、乾燥野菜の「安定性」に注目が集まる理由

「また野菜が高い……」。スーパーの野菜売り場でため息をついた経験、最近ありませんか。

2026年3月下旬、名古屋市場のキャベツ卸価格は149円/kgと高止まりしています。3月上旬は154円、中旬に128円まで下がったものの、下旬にかけて再び上昇。前年同期比でも高水準が続いており、気象情報を扱うウェザーニュースは「5月ごろまでキャベツ高値が続く」との見通しを示しています。

キャベツだけではありません。トマト、ナノハナ、ジャガイモ、ニンジンといった春野菜全体が3月も高値圏で推移。レタスや長ネギは3月後半に落ち着く傾向があるものの、全体としては家庭の食費を直撃する状況が続いています。

この記事では、春野菜の価格がなぜこれほど不安定なのか、家庭や外食への影響はどうか、そして農水省が進める食農テック政策との関連も交えながら、「乾燥野菜」という選択肢がいま注目されている理由をお伝えします。

目次

この記事でわかること

  • 2026年3月の春野菜価格動向(名古屋市場データ)
  • キャベツが高騰する根本的な原因
  • 家庭・外食業界が直面している課題
  • 農水省の食農テック政策と植物工場の動向
  • 乾燥野菜が価格変動リスクを回避する手段として注目される理由

2026年3月・春野菜の価格はどうなっているか

まず数字を整理しておきます。ウェザーニュースが公開している3月の野菜予報によれば、名古屋市場のキャベツ卸価格は以下のように推移しています。

時期 キャベツ卸価格(名古屋)
3月上旬 154円/kg
3月中旬 128円/kg
3月下旬(予測) 149円/kg

前年比で見ても高水準。一時的な高騰ではなく、「構造的な価格上昇」として認識しておく必要があります。

一方で、レタスや長ネギは3月後半になると落ち着く傾向がある。品目によって価格動向が異なるのも、この時期の野菜市場の特徴です。ただトマト・ジャガイモ・ニンジンは3月も引き続き高値圏。ひとつの野菜が落ち着いても、別の野菜が上がる——そんな状況が家計を悩ませています。

なぜキャベツはここまで高くなったのか

天候不順が産地を直撃

キャベツの価格高騰には、いくつかの要因が重なっています。まず最大の原因は天候です。

冬から春にかけての気温変動が例年より激しく、キャベツの主産地(愛知・千葉・神奈川など)で生育遅れや品質低下が発生。特に3月は「端境期(はざかいき)」と呼ばれる産地の切り替わり時期にあたり、供給量が減りやすいタイミングです。そこに天候不順が重なったことで、市場への出荷量が大きく絞られました。

物流コストと人件費の上昇

天候だけが原因ではありません。農業従事者の高齢化による労働力不足、燃料費・輸送コストの上昇、肥料価格の高止まりといった構造的な問題も価格を押し上げています。

ウェザーニュースが「5月ごろまで高値が続く」と見通す背景には、こうした複合的な要因があるわけです。

規格外品の廃棄も”見えないロス”

実は、価格が高いのに野菜が捨てられているという矛盾も起きています。形が悪い、傷がついているなど「規格外」と判定された野菜は、流通に乗れず廃棄されるケースが多い。高騰している野菜が一方で捨てられているという構造は、フードロス問題とも深く絡み合っています。

規格外野菜をパウダー化して食材として活用するupvegeのような取り組みが注目されている背景には、こうした事情があります(規格外野菜をパウダー化するupvegeの取り組み)。

家庭・外食への影響はどこまで広がっているか

家庭の食費を直撃するキャベツ不足

キャベツは「節約野菜」の代表格。お好み焼き、ロールキャベツ、炒め物、スープ——さまざまな料理に使えて価格も安いのが売りでした。それが3月下旬も149円/kgという水準では、以前のように気軽に使えない。

特に子育て世帯や一人暮らしの方からは、「レシピを変えざるをえない」「スーパーでキャベツを手に取るのをためらう」という声が聞こえてきます。

外食・惣菜業界では原価管理が急務に

家庭以上に深刻なのが、外食・惣菜・食品加工の現場です。キャベツを大量に使うトンカツ店、お好み焼きチェーン、コンビニの惣菜ラインなどでは、仕入れコストの上昇が利益を直撃します。

メニュー価格の値上げはしたくない。でも原価が上がる。そのジレンマのなかで、「価格変動が小さく、長期保存もできる素材」へのニーズが高まっています。

農水省が動き出した——植物工場と食農テックの最前線

こうした状況を受け、農林水産省も動いています。

2026年3月26日、農水省は植物工場・代替肉・陸上養殖といった次世代食農技術を、約60カ国の大使を招いたイベントで披露しました(nippon.com報道)。国としてスマート農業・食農テックを世界に発信しようという動きです。

植物工場はまさに「天候に左右されない野菜生産」を実現する技術。LED照明・水耕栽培・温度管理を組み合わせることで、年間通じて安定的に野菜を生産できます。キャベツのような露地野菜が天候に翻弄されるのとは対照的な世界です。

ただし植物工場にはまだ課題もあります。初期投資の大きさ、電力コスト、栽培できる品目の制限——すぐに市場全体を置き換えられるわけではない。だからこそ「今すぐ使える安定供給の選択肢」として、別のアプローチにも光が当たっています。

乾燥野菜が「価格変動リスクを回避する手段」として注目される理由

価格が安定しているのはなぜか

乾燥野菜の最大の強みは、価格が安定していることです。

生鮮野菜は天候・産地状況・需給バランスによって価格が大きく変動します。一方、乾燥野菜は製造時点の野菜を加工・乾燥したものなので、年間を通じて比較的安定した価格で供給できます。「今週はキャベツが高いから作れない」という事態が起きにくい。

外食・惣菜業界にとっては原価管理のしやすさにつながり、家庭にとっては食費の予測可能性につながります。

長期保存ができる=買い置きできる安心感

乾燥野菜のもうひとつの強みは長期保存性です。生鮮のキャベツは購入後数日で使い切らないといけませんが、乾燥キャベツなら数ヶ月単位で保存できます。

特に春野菜が高い時期は「まとめ買い」「ストック活用」がお得な戦略になります。価格が安い時期に買い置きしておく、あるいは常に乾燥野菜をストックしておくことで、価格高騰の波を受け流せます。

使い勝手がよく、フードロスも減らせる

生鮮野菜を使う際の悩みのひとつが、余らせてしまうこと。買ったはいいけど使い切れずに廃棄——これが家庭のフードロスの大きな原因です。

乾燥野菜は必要な分だけ取り出して使えるため、余りが出にくい。食品ロスは2023年度に464万トンと過去最少を記録しましたが(食品ロス464万トンで過去最少)、まだまだ削減の余地があります。乾燥野菜の活用は、家庭レベルでのフードロス削減にも貢献できるわけです。

また、郵便局でも野菜が買えるようになってきているように(規格外野菜が郵便局で買える時代へ)、食品流通の形が変わりつつあるいま、乾燥野菜はその波にも乗りやすい形態です。

春野菜の値上がりは「乾燥野菜を試すきっかけ」になるかもしれない

正直なところ、「野菜は生鮮が一番おいしい」という感覚はあると思います。それは否定しません。

ただ、すべての料理で生鮮野菜を使う必要はありません。スープや炒め物、カレー、みそ汁——こういった「調理する料理」なら、乾燥野菜でも十分においしく仕上がります。むしろ下ごしらえの手間が省けるぶん、調理がラクになるメリットもあります。

春野菜が高い時期は、乾燥野菜を「お試し」してみるいい機会かもしれません。価格が落ち着いてから生鮮野菜に戻してもいいし、乾燥野菜のストックを常時持つライフスタイルに切り替えてもいい。

いずれにしても、「生鮮野菜一択」という選択肢を少し広げておくことが、食費の安定化につながります。

よくある質問

Q1. 乾燥野菜の栄養価は生鮮野菜と比べてどうですか?

乾燥工程で一部の栄養素(特にビタミンCなど熱に弱いもの)は減少します。ただし食物繊維やミネラルは乾燥後も保持されやすく、調理して食べる料理であれば栄養バランスを大きく損なうことはありません。生鮮野菜と乾燥野菜を使い分けるのがおすすめです。

Q2. 乾燥野菜は実際にどんな料理に使えますか?

みそ汁、スープ、炒め物、チャーハン、カレー、鍋料理など幅広く使えます。水で戻してから使うタイプと、そのまま加熱調理に投入できるタイプがあります。用途に合わせて選ぶと使い勝手がよいです。

Q3. 乾燥野菜の保存期間はどれくらいですか?

商品によりますが、一般的に未開封で6ヶ月〜1年程度保存できるものが多いです。開封後は密閉容器に入れ、湿気を避けて保存することが大切です。

Q4. 生鮮野菜が安い時期でも乾燥野菜を使うメリットはありますか?

あります。価格が安い時期でも、調理の手軽さや保存性の高さはメリットとして残ります。特に忙しい平日の夕食準備や、野菜を使い切れずに廃棄してしまいがちな方には常時の活用がおすすめです。

Q5. キャベツの価格はいつごろ落ち着きますか?

ウェザーニュースの予報では、2026年5月ごろまでは高値が続く可能性が示されています。夏キャベツの主産地(群馬・長野など高冷地)への切り替わりが進む初夏以降、徐々に落ち着いていくと見られています。

まとめ

2026年3月下旬、名古屋市場でキャベツは149円/kgと高止まりし、5月ごろまでこの状況が続く見通しです。天候不順・産地問題・物流コスト上昇という複合要因が重なり、春野菜全体の価格が不安定になっています。

農水省が植物工場などの食農テックを世界に発信する動きも出てきていますが、すぐに市場価格に影響するわけではありません。いま家庭や外食業界が実践できる現実的な対応策のひとつが、乾燥野菜の活用です。

価格安定・長期保存・使い勝手のよさ。生鮮野菜と上手に組み合わせることで、食費の安定化と食品ロス削減の両立が期待できます。春野菜が高い今こそ、乾燥野菜をひとつの選択肢として考えてみてください。


【引用元】
・ウェザーニュース「3月の野菜予報」: https://weathernews.jp/news/202502/280195/
・nippon.com「農水省、植物工場・代替肉・陸上養殖を約60カ国の大使に披露」: https://www.nippon.com/en/news/yjj2026032501002/

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この記事を書いた人

小島 怜のアバター 小島 怜 Agriture CEO
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